良い悪いがある!? ストレスの必要性

ストレスには良いストレスと悪いストレスがある、という説があるのはご存知でしょうか。あるいは、ストレスは人間の心身にとって必要なものであるというのも耳新しい話かもしれません。ここでは、ストレスが持つ意外な機能についてご紹介しましょう。

■ ストレスとストレッサーとは

ストレスとは生体に何らかの刺激が加わったときに生体が示す反応のことです。何らかの刺激によって生体が反応を示している状態は「ストレス状態」と呼ばれます。そして、ストレスの原因となる刺激などには「ストレッサー」という名前が付いています。

ストレッサーには日常生活で人間が遭遇するさまざまな刺激、出来事、状況、負荷が該当します。暑さ、寒さ、騒音、悪臭、過酷な労働、栄養不足、寝不足、気疲れする人間関係、誹謗中傷……など、ストレッサーはその人にとって不快な刺激のことです。
ということは、本来、「ストレスが多い環境」という表現は正しくなく、本当は「ストレッサーが多い環境」という言い方になるはずです。このように、一般的にはストレスとストレッサーの関係はあまり周知されていません。

なお、ストレスという言葉が世界で最初に使われたのは、工学・物理学の分野でのことでした。この概念を医学の世界で最初に用いたのは、カナダのハンス・セリエという生理学者です。

■ ストレスの必要性

さらに、ストレスには良いストレスと悪いストレスがあります。もともとストレスは不快な刺激に対抗するための身体の反応です。つまり、ストレスは生体が自身を守るために起こしているものであり、ストレッサーを跳ね除けたり、耐性をつけたりするためにも機能します。セリエ博士は「ストレスは人生のスパイスである」と言いました。ストレスがなければ、人が困難に打ち勝つことや、目の前のハードルを超えることができないでしょう。

■ 良いストレスってどんなストレス?

では、世の中には良いストレスというものもあるのでしょうか。

例えば、夢を持つこと、目標を定めることは、自分に負荷をかけていることになります。こうした負荷は日常生活の中でも多くあります。「明日までにやろう」、「頑張ろう」、「しっかりやろう」といった自身への叱咤激励のようなものです。他人から言われることもあるでしょう。これを不快な刺激と捉えれば一般的なストレッサーとストレスの関係になります。
しかし、乗り越えるべき課題やミッションと捉えれば、ポジティブな意味を持つストレッサーとストレスになります。良いストレスとは、ストレッサーに対抗し、克服することで、充実感や達成感、成長を得られるストレスのことです。近年では、適度なストレス(ストレッサー)は、心身のために有益であると考えられています。

■ 悪いストレスってどんなストレス?

同じ日常生活の中での負荷でも、「やらなくてはいけない」、「頑張り続けなければダメだ」「しっかりやらなくては……」と自分を追い込むような方向に考えると、それは従来の悪いストレスとなる可能性が高くなります。ストレスの善悪は、ストレッサーをどう受け止めるかという「捉え方」によって変わるということです。

ただし、これは例えば、「過酷な労働環境」であったとしてもポジティブに捉えて乗り切ろうという精神論ではありません。客観的に判断して、実際にその職場が過剰労働を行っていれば、それは状況自体を正さなければいけません。
しかし、日常の中にたくさんあるストレッサーのすべてを悪者にするのではなく、そのいくつかをむしろ糧にすることができれば、人生はもう少し楽になるかもしれないということです。

ストレス、ストレッサーの中には必要なものもあります。そう理解するだけでも、ストレスに対するイメージは変わるはずです。その上で、ストレスと上手に付き合う方法を考えてみるのも有益なのではないでしょうか。

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